読書感想文/リピート

タイムトラベル物の面白さって、やっぱり大人になってからの方が
味わい深く読めると思う。子供の頃の「時間」というものは湯水のようにあるから、
(子供の頃の一時間と今の一時間の長さの違いといったら!でも今時の子は違うか)
その大切さにはなかなか気付かないし、運命の微妙さ、例えばいつも乗るはずのない電車に乗って事故に遭うとか、自分で選択した学校なり会社で(あるいは合コンで)そこに行かなければ出会うことがなかったかもしれない人に、出会える不思議さはやっぱりある程度人生長く生きてきて、経験値を積んで(また、聞いたりして)きてわかっていくこと。
そして「あの時に戻れたら」と思うのもある程度年を重ねてからだ。
子供の頃に読んだ「時をかける少女」はとても面白かったけど、今読むのとでは解釈がちょっと違ってくる。

乾くるみの本は「イニシエーション・ラブ」で面白かったので今回のも読んでみました。
タイムトラベルを題材としたミステリー。

リピート/ 乾くるみ著 /文春文庫

ある日突然かかってきた(無差別らしい)電話に出た、ごく普通の暮らしを営む9人の男女。その電話の主は、今の自分の意識のまま10ヶ月前に戻る術を知っている、「リピーター」と自称する男。9人は迷いながらも好奇心に勝てずに「時間旅行」に一緒に連れていってもらうことにするが、その先でそれぞれの運命が狂いだす…(って説明苦手なので上手くなくてすみません)意外な結末へ。

わずかな誤差からやがて全体が狂いだすというカオス理論や、人生をプログラミングに例えて、人は記号でしかなくて、誰かが上からその動きを自由にコントロールしているという考えなども出てきて単に「不思議だねえ~」で終わらない部分もあり、読者を論理的に納得させる場面も多々出て来て結構面白かったです。何気ない選択の積み重ねがミルフィーユのようになって(ごめん、今お腹空いててこの表現に)今日の私を作っている。としたら今の立ち位置はこれで正解なのか不正解なのか…。まあ考えても仕方ないので「ガシャポン」で「スイーツにそっくり消しゴム」シリーズがあったのでとりあえず100円で一回やってみた。ドーナツだった。本当はイチゴのミルフィーユが欲しかった。(超リアルなの)
運命は、微妙だ。


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by ryokoubato | 2008-02-26 23:23
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